脳の病気まるわかり

脳MRI

 

脳MRI検査とは

 

 

 

 

MRIは脳を調べる上で非常に重要な検査で、その適応は非常に多岐にわたります。

 

MRIは磁力を用いた検査であり、放射線は使用しませんので、被爆の心配はありません。ごく簡単に言うと、磁場を様々な方向へかけて、体の中の解剖学的情報を画像にする方法です。生体に傾斜磁場をかけて得られる水素原子の信号を画像化しています。なぜ水素原子かというと、体の構成成分の60%は水であり、水素原子が最も多く含まれているから利用価値が最も高いのです。

 

ただ、患者さんの中にはMRIの方がCTよりよく分かるのでしょうと言われる方がいらっしゃいますが、一概にそうは言えません。

 

骨の状態や頭蓋内出血の状態はCTの方が優れていますし、造影剤を使ったCTではMRI以上に細かな血管情報が得られます。

 

また、MRIを行うには様々な制限やクリアしないといけない条件があります。例えば、MRI室には金属(磁性体や精密機械)を持ち込むことが出来ません。体の中にMRI対応でないペースメーカーや手術で埋め込んだ医療材料が入っている場合、検査を受けられないことがあります。

 

その他、MRI検査用の狭い寝台の上で15-30分程度じっとしていなければなりませんので、状態の不安定な患者さんや指示に従うことが出来ないような患者さん(小さい子供や不穏状態・認知症の人など)では、しばしば検査ができません(必要な時は、鎮静薬で眠ってもらいながら撮像します)。状態の悪い患者さんで、微調整の必要な点滴、人工呼吸器、心電図モニターなどを外せないような場合には検査そのものが難しくなります。

 

また、狭いところに入るのが苦手な人には向いていません。その他、検査中に大きな音がしますので、知らないとびっくりされるかもしれません。

 

CTとMRIは、見たいものが何かを考慮したうえで、使い分けるのが最もよいと考えます。

 

CTやX線の検査を行うことを、撮影すると言います。写真と同じですね。一方、MRIで画像を撮ることを、”撮影”ではなく、”撮像”と言います。MRIはmagnetic resonance imagingの略です。”image”の日本語は”像”です。MRIでは、「像を撮る」ので、撮像といいます。

 

MRIでは、傾斜磁場のかけ方により様々な種類の画像が得られます。代表的な画像はT1強調画像とT2強調画像です。これに加えて、FLAIR画像、T2*強調画像(T2スター)、拡散強調画像(Diffusion tensor image; DWI)、灌流強調画像(perfusion weighted image; PWI)、磁化率強調画像(susceptibility weighted image; SWI)、MR angiography(MRA)、MR venography(MRV)、MR spectroscopy(MRS)、surface anatomical scan、CISS(constructive interference in steady state)、MR cine、脂肪抑制、機能的MRIなどですが、これらは見たい病気により使い分けます。

 

 

MRIの各種撮像方法

 

MRIをご覧になった時、「沢山の画像が並んでいるな」、と思われると存じます。それぞれの画像には特性があって、それぞれを使い分けています。色々なものを色々な角度から分析しているのです。下に記したのは主な例です。

 

 

T1強調画像・T2強調画像

 

基本のMRI撮像方法です。初期のMRIにはこの2つの方法しかありませんでした。他の撮像方法は、T1とT2の応用になります。T1強調画像では、脂肪が白くなり、水は黒くなります。造影剤を用いて検査するのは、通常T1強調画像になります。T2強調画像では、水も脂肪も白くなります。

 

T1強調画像

 

T2強調画像

 

 

造影MRI

 

通常は、ガドリニウムという物質を注射します。ガドリニウムは、T1強調画像で白く写ります。ガドリニウムは血管から流れて全身の細胞に到達することができますが、脳の血管と脳細胞との間は通過しないので、脳には入っていきません。一方、悪性の脳腫瘍には沢山取り込まれます。そこで、脳腫瘍などの病変で診断目的に用います。他に、脳膿瘍などの炎症性疾患でも用いますし、その他の評価にも積極的に用いられます。

 

 

FLAIR(Fluid-attenuated inversion recovery)

 

T2強調画像に似た画像になりますが、決定的に違うのは脳脊髄液(水)が白ではなく黒くなることです。水が黒く映るので、脳の内部の異常が白い部分として強調されます。低悪性度脳腫瘍や脳梗塞など、様々な病変で診断の役に立ちますし、現在ではT1/T2強調画像と並んで欠かせない検査となっています。もし全体的な評価のために1種類のみの画像検査を行うとすれば、FLAIRが選ばれることが多いでしょう。

 

 

T2*強調画像

 

T2強調画像に似た画像です。殊に、鉄分の沈着が真っ黒に映ります。鉄分は、血液に含まれていますが、T2*強調画像で強調されるのは、古い出血後に脳に沈着した鉄分です。つまり、古い出血の有無の確認にとても重要な検査です。

 

 

拡散強調画像(diffusion-weighted image: DWI)

 

水分子の拡散運動を評価する画像です。ADC mapと合わせて用います。脳梗塞ではとても重要で、DWIでは脳梗塞の急性期(1時間~3週間程度)の病変が白くなります。陳旧性の脳梗塞では黒く映るので、脳梗塞が新しいものかどうかを知るためには欠かせません。その他、脳膿瘍や類上皮腫でも白くなります。

 

 

潅流強調画像

 

脳血流量の指標になります。脳梗塞などで、梗塞部位の周囲に脳血流が不足している部分が示唆されると、それは梗塞が拡がる可能性があることになります(ペナンブラと言い、比較的大きな脳梗塞に用います)。造影剤を用いる方法と、用いない方法とがあります。
ASL(arterial spin labeling)は、造影剤を用いずに脳血流量を計測する方法です。頚部の頚動脈で動脈血に磁気的に標識し、脳で計測します。脳梗塞脳腫瘍てんかん発作などにも応用されています。

 

 

MR血管撮影(MR angiography; MRA)

 

MRIの装置を用いて脳の動脈系を調べる検査です。水平断で平面的に厚みの薄い画像を200枚程度撮ったものが元の画像になります。これを、3Dソフトを用いて再構成して立体画像にします。脳動脈のみが白く描出されるので、非侵襲的に造影剤を使わずとも脳動脈系全体を確認できる唯一の検査になります。脳動脈瘤の有無や大きさの確認、頭蓋内・頚部の主幹動脈の狭窄の有無の確認、動静脈奇形動静脈瘻の有無や広がりの確認といった目的にしばしば用います。脳ドックでもルーチンで行われる検査の一つです。ただし、細めの血管の評価については脳血管造影や造影3D-CT血管造影には劣ります。

 

 

MR venography(MRV)

 

MRIを用いて静脈系を調べる検査です。術前検査として手術に関係のある静脈を調べる目的、静脈洞閉塞や静脈性血管奇形などの静脈疾患の検索などに用います。

 

 

MR spectroscopy(MRS)

 

一定の範囲(例えば、1cm3程度)の脳に含まれる成分を分析することができる検査です。脳を意図的に多数の立方体に区分し、その中に含まれる成分を分析します。通常の方法では、クレアチン、コリン、NAA、乳酸といった物質の含有の程度を調べられます。細かいことは省きますが、神経細胞が減少するとNAAが少なくなり、その他の細胞の密度が増えるとコリンが増えます。また、細胞の代謝がうまくいかなくなると乳酸が増えます。こういった傾向は主に悪性腫瘍で見られます。

 

 

Surface anatomical scan(SAS)

 

脳表の形(脳回や脳溝など)を把握するのに便利な検査です。同時に、主な静脈を重ね合わせることができます。以前は術前検査として重視していましたが、最近では3Dソフトが発達して、この検査を行わずとも脳表の形を再現することができるようになりました。

 

 

CISS(もしくはFIESTA)

 

脳や神経などの実質部分と、脳脊髄液とを明瞭に区別することができる検査です。厚みが1mm未満と非常に薄い画像ですので、脳から出た神経などの小さな組織をも明瞭に描出させることができます。脳血管や脳神経の評価にはとても便利で、頭蓋底の脳腫瘍や神経血管圧迫症候群(三叉神経痛片側顔面けいれんなど)、水頭症脊髄脂肪腫の評価など、幅広く用いられます。MRIメーカーにより呼び方が異なります。

 

 

MR cine

 

脳脊髄液の流れが分かる検査です。水頭症の場合にはルーチンで行われることが多い検査です。

 

 

脂肪抑制画像(T1)

 

通常、T1強調画像では脂肪が白く描出されます。病変もしばしばMRI(単純(造影剤を用いないこと)もしくは造影)で白く描出されてしまい、区別が困難なことがあります。そこで、脂肪の信号に抑制をかけることで、脂肪と病変とを区別しやすくする目的で行うことがあります。

 

 

機能的MRI(functional MRI;fMRI)

 

MRIで脳機能の分布をみることができます。主に、手の運動野・言語野などに用います。何らかのタスクをこなしているときの脳血流に含まれる酸素の飽和度と、安静時の酸素の飽和度との差分を計算することで、あるタスクをこなしているときの脳の活動部位を評価します。例えば、手の運動野であれば指タップを、言語野であればしりとりなどを行うことにより、計算することができます。ただし、みているものは脳血流の変化ですので、脳の活動を間接的に見ているに過ぎません。脳腫瘍などが存在している場合、病変が機能評価に大きく影響を与えてしまう可能性があります。

 

 

脳の病気とMRI

 

脳神経の領域でMRIが威力を発揮するのは、疾患別で挙げると、脳梗塞脳腫瘍外傷、脳血管の異常、脳の先天奇形てんかん機能的脳疾患水頭症認知症、変性疾患、感染性疾患、炎症性疾患、脊髄病変などと、枚挙に暇がありません。

 

 

脳梗塞とMRI

 

脳梗塞は、MRIが特に有用な疾患の代表です。
例えば、拡散強調画像では、脳梗塞発症から1時間以内の早期に梗塞病変を見出すことが可能です。しかも、拡散強調画像では脳梗塞から3週間異常経過すると異常が消失しますので、急性期病変のみを見つけることができるのです。
これとは対象にFLAIR画像では、数時間後の早期から病変を認めるようになり、その後ほぼ永久的に病変が消失しません。
MRAは動脈の情報を抽出することができ、そこそこ太い動脈は大体把握できますので、脳へ行く頚動脈や椎骨動脈、脳内の主要な動脈の完全閉塞や狭窄病変がないかを把握することが出来ます。ですので、脳梗塞を疑う患者さんがいれば、MRIのみで概ね現在の脳血流障害に関する基本的な情報が得られるのです。

 

 

脳腫瘍とMRI

 

脳腫瘍においても、MRIは最重要検査です。殊に、ガドリニウムという造影剤を使用した造影MRIは極めて有用です。造影剤を用いたMRI検査では、造影剤が入った体内の部位はT1強調画像で白く(高信号に)映ります。健常人の脳MRIでは、造影剤は脳には入らず、血管と硬膜という膜組織のみが高信号に映ります。脳には血液脳関門という関所があり、造影剤は脳内には入っていかないのです。ところが、脳腫瘍では血液脳関門が壊れている、もしくは元から存在しないことが多いので、造影剤が入っていって、病変が高信号に映ります。ですので、脳とのコントラストで腫瘍が見えやすくなります。
ただ、どのような腫瘍でも造影剤が入っていくわけではありません。造影剤が入っていかない腫瘍でも、造影以外の方法のMRIで大体見分けがつきます。造影以外のMRIで有用なものに、FLAIR画像があります。造影剤が入っていかないようなタイプの脳実質内腫瘍でも、大半の場合にはFLAIR画像で白くなり、その存在がわかります。
その他、脳実質内腫瘍で有用な撮像方法に、機能的MRI、ADCマップ(拡散強調画像)、MRSなどが、脳実質外腫瘍で有用な撮像方法にCISS、T2リバース、MRAなどがあります。

 

 

頭部外傷とMRI

 

頭部外傷で生じうる、急性期に重要な病態は主に頭蓋骨骨折と頭蓋内出血です。これらについてはMRIよりもCTの方が有用です。ですので、外傷後超急性期には基本的にMRIの出番はありません。
その上、MRIには30分もの長い時間がかかりますので、その間に患者さんの状態が悪化してしまう懸念すらあります。
更には、個室の中の狭いトンネルの中に一人で長時間放置しておくことになりますので、患者さんの状態の変化に気づくのが遅れてしまう懸念もあります。
しかし、MRIは外傷においても時として有用です。それは、亜急性期(外傷後、数日程度経過した時期)から慢性期(外傷後数か月以上経過した時期)にかけてです。頭部外傷の患者さんでは、CTでは脳に大きな異常がないのに受傷から数日経過しても意識の回復が悪かったり、CTからは想定できないような神経学的障害(麻痺や高次脳機能障害)が出現していることがあります。このような時にはMRIを行った方がいいと思われます。
MRIでは、外傷に伴って生じたごく小さな異常がないかを確認することができます。そのためには、拡散強調画像やFLAIR画像、T2*(T2スター)強調画像などが有用です。こうした検査で脳内に小さな異常が散在性に認められれば、それはびまん性軸索損傷と呼ばれるものかもしれません。
その他、脳挫傷においても、CTよりも脳の傷の広がりがよく分かるかもしれません。

 

 

脳血管の異常

 

脳血管の走行異常の確認には、脳血管造影、3次元CT血管造影のほかに、MR血管撮影も有用です。
動脈系の確認には、MR angiography(アンギオグラフィー); MRAを、静脈系の確認には、MR venography(ヴェノグラフィー); MRVを用います。
具体的には、脳動脈瘤、頸動脈狭窄症、頭蓋内動脈狭窄症、脳静脈閉塞症、もやもや病、動静脈奇形、動静脈瘻、内頚動脈-海綿状脈動瘻、静脈性血管腫などの病気のほか、生まれつきの脳血管の走行の変異(normal variant)などもある程度わかります。ただし、とても細い血管の病変まではわかりません。
なお、海綿状血管腫という病気では、MR血管造影よりも通常のMRIが有用です。

 

 

脳・脊髄の先天奇形

 

脳・脊髄の先天奇形の診断には、MRIは重要です。胎児に対してCTを撮ることは、放射線照射の問題からできませんが、MRIは妊娠18週以降では必要に応じて行うことがあります。
胎児にMRIを行うのは、エコー検査で頭蓋内の異常が疑われた場合です。ただ、胎児MRIの経験がある病院はそれほど多くはありません。先天性疾患を取り扱う病院に限られるのではないでしょうか。
対象となる病気は、先天性水頭症、髄膜瘤脳瘤、嚢胞性頭蓋内疾患、脳形成異常、脳腫瘍、先天性血管奇形など多岐にわたります。MRIで概ね正しい診断が得られると思って間違いないと思います。

胎児に対するMRI撮像方法は、時間の制約から、出生後の人に行うのとはやや異なる方法になります。
出生後の新生児や乳幼児に対するMRIも有用です。先天奇形としては、髄膜瘤や脊髄脂肪腫などの二分脊椎、割髄症などの脊髄疾患、キアリ奇形、大後頭孔狭窄症などの頭蓋頚椎移行部疾患、水頭症、脳瘤、Dandy-Walker症候群くも膜嚢胞、全前脳胞症、脳梁欠損、孔脳症、裂脳症、皮質形成異常など、多岐にわたります。
なお、水頭症などはCTでも診断はできますが、水頭症の原因分析のためにはMRIが必須だと思われます。

 

 

てんかん

 

てんかんにおいて、MRIは脳波と並んで最も重要な検査です。局在関連てんかんでは、MRIで異常がある場合に、その異常部位が焦点となっている可能性が高いと言えます。また、MRIで異常があるかどうかは、てんかんの手術の効果を予測するうえでもとても重要な要素になります。
スクリーニングにしばしば用いられる画像として、FLAIR画像やプロトン強調画像と呼ばれるものがあります。
てんかんにおいてその原因となる病巣としては、海馬硬化症の他、限局性皮質形成異常、脳腫瘍(胚芽異形成性神経上皮腫瘍や神経節膠腫など)、脳挫傷、血管病変(海綿状血管腫や脳動静脈奇形)、瘢痕脳回などがあります。

 

 

水頭症

 

MRIは水頭症においてもとても有用です。
水頭症は、様々な原因で発生しますが、原因検索には必須の検査になります。原因としては先天性、脳腫瘍に伴うもの、頭蓋内出血後、頭蓋内感染後、特発性のものなどがあります。
水頭症の診断の最初の一歩は、通常のT1強調画像/T2強調画像による脳の形態変化の評価です。脳室系が拡大し、しばしば脳室周囲の脳実質がT2強調画像で白くなります。また、特発性正常圧水頭症においては、高位円蓋部の狭小化やシルビウス裂の開大が見られます。
先天性のものの一つに、中脳水道狭窄/閉塞があります。第三脳室と第四脳室との間を結ぶ中脳水道という細い通り道を確認するには、MRIが必要です。とりわけ、CISS(もしくはFIESTA)が有用です。水頭症では、脳室系の拡大とともに中脳水道が拡大していることが多いのですが、中脳水道狭窄の場合には逆に細くなります。
脳腫瘍に伴う水頭症は、様々な要因で生じえます。腫瘍により脳室系が閉塞しても起こりますし、腫瘍が分泌する蛋白などの影響により脳脊髄の環流に支障が生じても起こります。詳しくは、脳腫瘍の項目をご参照ください。
頭蓋内感染後の水頭症などでは、MRIで脳室拡大以外には異常を認められません。つまり、病歴に頭蓋内感染のエピソードがあり、その後に脳室拡大と水頭症の症状を伴っている場合に診断されます。
水頭症の診断には、ほかにも脳脊髄液の流れを確認するのに有用なCINE MRIが重要です。

 

 

認知症

 

認知症の診断にもMRI検査を行います。認知症の原因には、アルツハイマー型のほか、脳血管性の認知症、レビー小体型認知症などがあります。こうした認知症の判断材料として、MRIは重要です。MRIのT1強調画像、T2強調画像、FLAIR画像では、脳の(時として脳局所の)萎縮が認められます。
ただ、ごく初期の認知症の場合には、MRIで明らかな脳の萎縮などは認められないかもしれません。VSRAD (Voxel-Based Specific Regional Analysis System for Alzheimer’s Disease)という認知症評価のための画像処理・統計解析ソフトがあります。早期アルツハイマー病に特徴的にみられる海馬傍回の萎縮の程度を解析します。VSRADを用いることにより海馬傍回の萎縮程度が数値化され、診断の精度の向上が期待されます。

 

 

感染性疾患

 

髄膜炎では、水頭症以外に明らかなMRI異常は認めない場合が大部分です。
脳膿瘍では、造影MRIでリング状増強効果という、神経膠芽腫や一部の転移性脳腫瘍などと似たようなMRI異常を認めます。特徴的なのは、拡散強調画像というMRI撮像方法です。拡散強調画像では、病変の内部が真っ白に映ります。このように、拡散強調画像で病変が真っ白になるのは、他には脳梗塞や類上皮腫などの病変に限られます。

 

 

脊髄病変

 

脊髄病変でもMRIは非常に重要です。脊髄病変と言っても、脳病変同様に多様なものがあります。腫瘍、血管障害、外傷、変性疾患、炎症性疾患、先天性疾患・奇形、脊髄空洞症などです、いずれにしても、CTでは脊椎(背骨)の評価はできても、脊髄そのものの評価には甚だ不十分でして、MRIが必須になります。
例えば、椎間板ヘルニアでは椎間板が脊柱管内に突出して、脊髄や末梢神経が圧迫を受けます。頚椎症では、骨棘による圧迫もわかります。後縦靭帯硬化症でも同様に脊柱管が狭くなって脊髄が圧迫されます。
様々な要因により、脊髄そのものにT2強調画像で白くなっている部位があったら、それが痛んで障害を受けているいる部位です。