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– 続発性水頭症 –

 

続発性水頭症

 

 

 

続発性水頭症とは、水頭症を引き起こす明らかな原因があり、それにより誘発された水頭症です。例えば、脳腫瘍による圧迫により脳脊髄液の排出路が潰されて閉塞した場合、脳室内出血により脳室とその出口が閉塞された場合、そしてくも膜下出血を起こして髄液の吸収が悪くなった場合などです。

 

症状としては、急性発症の場合には意識障害が前面に出ます。出血などでは昏睡状態で病院に運ばれます。緩徐に発症した場合には認知機能障害(認知症)や記憶障害で発症します。

 

脳室内出血が原因の場合、急性期には脳脊髄液に多量の血腫が混じっていますので、シャントを挿入しても詰まってしまいます。また、出血に伴う急性水頭症では、時期が経てば血腫が洗い流され、水頭症が治癒する可能性があります。ですので、その場合には一時的に脳脊髄を外に出すためのカテーテル(チューブ)を脳室内に挿入します。

 

しかし、血腫が吸収されてなくなっても、慢性期になって水頭症が悪化する場合もあります。これは、血腫が悪さして脳脊髄液の吸収が悪くなり、交通性水頭症を起こしたケースになります。その場合には、永久的に脳脊髄液を排出する仕組みが必要になるので、シャント手術の適応になります。

 

その他、脳実質内に出血した場合(脳内血腫; 脳出血)に脳室を圧迫して閉塞性水頭症を起こすことがあります。このような場合には、基本的には血腫を取り除くことで圧迫が解除され、水頭症が改善するはずです。

 

腫瘍が原因の場合にも、腫瘍による直接の圧迫に伴う髄液路閉塞が原因の場合と、髄液の吸収が悪くなった場合とがあります。前者の場合、腫瘍を除去することで水頭症は改善するかも知れません。腫瘍は、手術で直接取り除く場合や、放射線や抗癌剤により縮小する場合もあります。一部の良性腫瘍では、腫瘍から出た何らかの物質が影響して、脳脊髄液の吸収が悪化することがあります。このような場合には交通性水頭症を起こします。

上図は、腫瘍による水頭症を来したケースの例です。

 

くも膜下出血の場合には、発症直後にしばしば軽い水頭症を起こすことがあります。その他、急性期を過ぎて、発症から2-3ヶ月経ってから水頭症が増悪してくることがあります。これも、くも膜下出血により脳脊髄液に出た何らかの成分が脳脊髄液の吸収ポイントで目詰りして吸収不良となったことが原因と考えられます。くも膜下出血の症例の約2割でこのような水頭症を認めます。

新生児でも続発性水頭症を起こすことがありますが、これについては別に述べます。

 

 

 

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