中性脂肪を下げる意義

 イコサペント酸エチル(EPA)の高純度製剤(EPA製剤)による中性脂肪の低下は、心血管疾患を抑制するというデータがあります(Bhatt D, N Engl J Med 380(1), 2019)。

 

 高コレステロール血症に対してスタチン内服中ながらも中性脂肪が高値の患者8179例を対象に、EPA製剤を4g/日投与したところ、追跡期間中央値4.9年で、虚血性イベント(心血管死または非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中など)の発生率はイコサペント酸エチル群17.2%、プラセボ群22.0%と、EPA内服群の方が有意に低いことが示されています。

 

 LDL-コレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)以外の心血管障害リスク因子として、レムナントリポ蛋白コレステロールやsmall dense LDLなどがあり、またHDL-コレステロール(善玉コレステロール)の低下などがありますが、これらのリポ蛋白代謝異常を反映しているのが中性脂肪の高値です。

 

 中性脂肪に関しては、現時点では空腹時で150mg/dL以上、非空腹時で175mg/dL以上で高値とされています。

 

 中性脂肪は、LDL-コレステロールと比べて疎かにされがちです。上記の研究で使用された4g/日はかなり多い量ですが、中性脂肪高値の方は心血管疾患抑制のためにEPAを内服するのが望ましいということが示唆されます。

 

 なお、EPAは青魚(サバ、サンマ、アジ、マグロなど)に含まれているので、こうした青魚を積極的に摂取することが望まれます。

 

2019年12月29日